加齢黄斑変性
加齢黄斑変性とは
加齢により網膜の中心部（黄斑といいます）に障害が生じ、見ようとするところが見えにくくなる病気です。日本では、近年著しく増加しており、失明原因の第4位となっています。50歳以上の人の約1％にみられ、高齢になるほど多くみられます。比較的最近まで治療法がなかったのですが、最近いくつかの治療法が新たに開発されて、多くの患者さんで視力の維持や改善が得られるようになってきました。
加齢黄斑変性の症状
多いのは「視野の中央がゆがむ」や「視野の中心が見えない」というものです。結果的に視力が低下し、物が見づらくなります。
加齢黄斑変性の治療
現在主に行われているのは抗VEGF薬の硝子体注射です。
加齢黄斑変性の発生・進行には血管内皮増殖因子（vascular endothelial growth factor：VEGF）が関係していると考えられており、注射によってこのVEGFを阻害する治療法です。目の中（硝子体腔）に4週ごとに3回注射します。その後は定期的に診察をして、加齢黄斑変性の活動性がみられれば、再度の注射や、病気の活動性に応じて注射間隔の調整をします。いずれにしても長期的な治療の継続が必要です。